このサイトの名前を考えていた時、イタリア旅行から帰ってきた弟が「食後にカフェ・サンブーカをよく飲んだ」という話しをしてくれました。
サンブーカとはイタリアのお酒の名前で、フランスのペルノーなどと同じくアニス系のリキュール。
原料はアニスシードやエルダーの花(エルダーフラワー)、リコリスなどのハーブ類で、このリキュールをエスプレッソコーヒーに入れるとカフェ・サンブーカという飲み物になる、と。
※サンブーカの詳細についてはこちらの記事『サンブーカ(イタリアのリキュール)まとめ』をご覧ください。
僕も何度かイタリアを旅しています。
大学生の頃、初めて行った時にエスプレッソを初めて飲みました。
「苦っ!普通のコーヒーの方が良いな。。。」と思っていたのが、帰国してしばらくすると懐かしくなり、やがて好きになってしまったのだから、人の嗜好はわからないものです。
あれから約20年。
トラットリアやピッツェリアがものすごい勢いで増え、家庭でも本格的なイタリアンが作られるようになってきました。
珍しかったエスプレッソも、今ではスターバックスやドトールコーヒーで普通に飲めます。
しかし、まだまだ知らないイタリアはあるものです。
弟からカフェ・サンブーカの話しを聞いて、改めてイタリアの食文化の多彩さを感じ、そしてイタリアの人達の「楽しむ」文化が、強い影響力を持って伝播していくのだと振り返りました。
2016年の秋から、僕はインスタグラムで植物についての発信をスタートしました。
やがてもっと突っ込んだ情報や意見を、独自のブログを作って発信していきたいと思うようになります。
その名前として「サンブーカ」は妙にしっくりきました。
植物や森の事を勉強していると、日本の林業の現状(つまりは日本の森の現状)、そして環境問題は学ぶほどに深刻な状況だと気づきます(詳しくは各記事で)。
それらの課題に自分が少しでも貢献するには何をするべきか、何ができるだろうか。
森や自然、植物と共にある生活の価値を、インターネットを通してブログで発信する事はいくつかある答えの一つだという考えに至りました。
危機を煽るのではなく、まずは間口を広げられるような、楽しむ為の情報。
色とりどりのアンティパストミスト(前菜盛り合わせ)に心躍らせるような、澄んだ水で入れたコーヒーをじっくりと味わうような、そんな時間を伝えられたら。
花や緑、自然の美しさは誰もが知っています。
食べ物は全て植物に依存している事も知っています。
しかし、現代社会はそれらの価値を正しく評価し、未来に引き継いでいく仕組みが不完全です。
書けば書くほど悲観的になっていく気持ちを抑える為にも、オプティミストでいられるように自戒も込めて、このサイト=sambuca (サンブーカ) のブログ記事を作る事を習慣にすれば自分自身の勉強にもなり、前向きになれるかも。
イタリアのリキュールの名前をサイト名にしながらも、考えていきたいのは日本の森についてです。
スローフードやスローシティ発祥の国、イタリアの地方色の豊かさに憧れつつ、日本の山村、過疎といった日本の森に影響を及ぼす現実的な課題にも向き合う記事も作っていきます。
苦さや、甘さ、時にはアルコールも味わいながら、マイペースで発信していこうと思います。どうぞよろしくお願いします。
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