中央アメリカ原産の植物、サツマイモ。
日本には江戸時代に沖縄に入ってきたようです。
各地方の呼び名にはそれぞれの経路の名残があるとされ、沖縄ではカライモ(唐芋)と呼ばれ、鹿児島では琉球芋、そして薩摩芋。
それぞれ、伝来元の地名が付けられているのですね。
今回はそんなサツマイモを使ってジェラートを作ります。
薪ストーブで作る、サツマイモのジェラート
まず、材料です。
作り方
薪ストーブで焼き芋を作ります
まず、焼き芋を作ります。
山暮らしの我が家の場合は薪ストーブを使います。
我が家の定番の作り方は、濡らしたキッチンペーパーと新聞紙、アルミホイルで包む方法です。
焼き芋というよりは、実際には「蒸し芋」のような感じで、熱を加えながらサツマイモのデンプン質を糖化させます。
2~3時間、薪ストーブに入れて放置します。
『まんが日本昔ばなし』の「からいもと盗人」
その間、少し「唐芋」の話しを。
子どもの頃に観た『まんが日本昔ばなし』の「からいもと盗人」という話しが印象に残っています。
あらすじはこんな感じです。
天草に船乗りがいました。その船乗りが薩摩を訪れた際、カライモ(サツマイモ)の料理を初めて食べて、とても気に入ったので天草に持ち帰ろうとします。しかし、当時のカライモは御禁制品で、薩摩から他国への持ち出しが禁止されていました。翌日、船乗りが船を出す時でした。カライモの料理を食べさせてくれた主人が港にやってきて「忘れものだよ!」と甲板に手毬を投げ込むのです。船乗りが手にした手毬には、小さなカライモの苗が覗いていました。
『まんが日本昔ばなし』「からいもと盗人」※あらすじ
厳しい荷物検査をくぐり抜けて薩摩から出たサツマイモはその後、全国に伝わっていったようですが、そこに一つひとつヒトの手が介しているんですよね。
全ての材料をブレンダーにかけます
レシピに戻ります(笑)。
焼き芋をほぐしてブレンダーに入れ、他の材料(牛乳、ハチミツ、バニラエッセンス)を加えて混ぜます。
冷凍庫で冷やす&練る
混ぜ終わったら冷凍庫で冷やして固めます。
時々冷凍庫から出して固さを確認しつつ、好みの固さにします。
完成!
薪ストーブで暖まりながら冷たいジェラートを食べるのはなかなか贅沢な時間です。
そうそう、「からいもと盗人」には続きがあります。
「からいもと盗人」の続き
天草に持ち帰られたカライモは、元気に蔓を伸ばして花も咲いたにも関わらず、実がならなかったので、船乗りはカライモの存在を忘れていました。そんな時、畑を荒らす盗人が現れます。船乗りが盗人を追いかけたら、盗人は蔓に引っかかって転びました。その蔓の先には大量のカライモが! その時初めて、船乗りはカライモが土の中にできる事を知りました。
『まんが日本昔ばなし』「からいもと盗人」※あらすじ
サツマイモの“ホクホク”に感謝する冬
サツマイモは熱帯性の植物なので、信州の寒冷地のような場所は好みません。
我が家で育てる事はなさそうですが、寒い中の“ホクホク”に感謝しながら、ヒトとサツマイモの長い旅に思いをはせる、山暮らしの冬です。
植物名 | サツマイモ |
漢字名 | 薩摩芋 |
別名 | 甘藷(かんしょ) |
学名 | Ipomoea batatas |
英名 | Sweet potato |
科名・属名 | ヒルガオ科サツマイモ属 |
原産地 | 中央アメリカ |
花期 | 8~9月 |
●サツマイモ 1本
●牛乳 200ml
●はちみつ 40cc
●バニラエッセンス 小さじ1