個人的に、ネルシャツは山暮らしの必須アイテムの一つだと思っています。
汚れが気にならなくて、普段着としてはもちろん、薪割りとか、簡単な屋外作業でも使えます。
実用面だけでなく、使い古して「くたびれた」生地の質感も楽しめるのが良いところ。
1年のうち7か月以上はネルシャツを着ています。
この記事では、MUJI(無印良品)のネルシャツをきっかけとして、オーガニックコットン(天然繊維)と化繊の使い分けについて書きます。
MUJIとオーガニックコットン
昔は、古着屋でネルシャツを買っていたりしましたが、今のお気に入りはMUJI(無印良品)のもの(オーガニックコットンフランネルボタンダウンシャツ)。
オーガニックコットン100%で価格は2990円、ビックリするくらいリーズナブルです。
シルエットは細身で、生地の厚さもちょうど良いです。
patagoniaのジーンズについての記事で、patagonia(パタゴニア)のオーガニックコットンへの切り替えについても書きましたが、MUJIもまた、オーガニックコットンを積極的に導入してきたブランドです。
割合を増やしてきたMUJIのオーガニックコットン
10年近く前でしょうか。
MUJIの店舗に行くと、オーガニックコットン混紡(9%とか)の靴下や、パンツ(下着)が棚の一部に並んでいた時代を覚えています。
今では、コットンのほぼ全てをオーガニックコットンで賄えるほど、確保できる量が増えているそうです(従業員の方に聞きました)。
「化繊」も含めた最適解
「天然」のイメージが強いMUJIですが、天然素材ではない、化繊とか合成樹脂製の製品も多くあります。
例えば、トラベル用ポーチ。
こちら、10年以上使っています。
広げるとフックがついていて、吊るして使えるという優れモノ。
他にも、スーツケースや、たためる仕分けケース等、ナイロンやポリエステル、ポリカーボネートといった化繊や合成樹脂の製品をけっこう愛用しています。
スーツケースは、ポリエステルとABS樹脂製です。
たためる仕分けケースはナイロン製。
最良の生活の探求
どの製品も、長く使っていると愛着が湧いてきますが、やはり天然素材の「経年変化」(エイジング)の「味」であったり、素材としての歴史の長さは、特別なものです。
特に衣類については洗濯する必要があるので、近年話題になっている「マイクロプラスチック」(特にフリースからの放出が多いようです)の問題を考えると、現在見えている実用性だけで判断するのは難しい面があります。
かと言って、全ての日用品を綿や麻、皮といった自然素材だけで揃えるのは現実的ではありません。
そして、個人的には、MUJIの下着類に関してはあまり長持ちしないので、コットンにこだわるのも疑問だと思っています。
MUJIの初代アートディレクター・田中一光さんの、こんな言葉があります。
「無印良品は最良の生活者を探求するために作られた」
最良の生活は何かと考えたら、それぞれの時代で、それぞれの最適解を探る事になるのでしょう。
「無印良品 銀座」から「脱プラ」へ
探求と言えば、2019年4月、銀座にオープンするMUJIの新店舗では「脱プラ」に力を入れるそうです。
買い物袋を紙製にし、陳列用の、商品を吊り下げるフック等もプラスチック製から紙製にするそうで、この「無印良品 銀座」を皮切りに、脱プラの動きを他店舗にも広げていく計画もある、との事(日本経済新聞より)。
理性的な楽しみを得る為の探求
企業もヒトも、変わっていく事を前提にすると、穏やかな気持ちになれるような気がします。
(MUJIの店舗に流れる、あの音楽とアロマの香りのように。笑)
理性的な楽しみを得る為の探求、と言い換える事ができるかもしれません。
この冬、ネルシャツを新たなに1枚買い足したのですが、どんな風に「くたびれて」くれるのか、今から楽しみにしながら、木こり生活の探求も続きます。
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