松本だるま【目の入れ方は「叶」】で大当たりの新年に

松本だるまの目に「叶」
松本だるまの目に「叶」を入れました。

信州・松本だるまの特徴は、何と言ってもゲジゲジの眉毛とヒゲです。

ほんわかと和ませてくれるような、そんな表情のダルマです。

そして、左目に「叶」と入れるのも面白い特徴です。

そんな松本だるま、我が家は昨年は代用として「飴」を購入、今年はやっと目当てのミニサイズの松本だるまを購入できたので、記事にしておきます。

松本だるまとは?

ゲジゲジ眉毛とヒゲは養蚕の繭

触ると、ザラザラしている、松本だるまの眉とヒゲ
触ると、ザラザラしている眉とヒゲ。

松本だるまとは、信州・松本の伝統工芸品で、かつて養蚕が盛んだった頃、お蚕さんの豊作を願って作られたダルマでした。

ゲジゲジの眉毛とヒゲは蚕が紡ぐ繭(まゆ)を表していて、素材は黒く染め上げた麻だそうです。

「大當」の文字

「大當」も松本だるまの特徴です
「大當」も松本だるまの特徴です。

体に「大當」(おおあたり)の文字を入れるのも蚕の豊作祈願、という事なのですね。

現在は、養蚕業の衰退と共に松本だるまの生産者は減り、珍しい存在になってしまっています。

詳しくは、現在でも松本だるまを作っている「布野恵だるま店」公式サイトで紹介されています。

布野恵だるま店公式サイト

目の入れ方(左目に「叶」)

まず、向かって左、だるまの右目から目を入れます
まず、向かって左、だるまの右目から目を入れます。

そんな松本ならではのダルマ、目の入れ方にも特徴があります。

一般的に、ダルマの目は右目(向かって左側)から入れますが、松本の伝統として、右目に目を入れ、左目(向かって右側)に「叶」(願いが叶うように)と書き入れる風習があります。

販売店は?(松本駅周辺だと、四柱神社や丸の内ホテル)

続いて左目に「叶」を
続いて左目に「叶」を。

この松本だるま、前述の「布野恵だるま店」の通販で販売されている他、四柱神社(よはしらじんじゃ)、「手仕事商會すぐり」というお店(後述します)などでも買えます。

丸の内ホテル1階のお土産コーナーには松本だるまが
丸の内ホテル1階のお土産コーナーには松本だるまが。

我が家の場合、四柱神社で買おうとしたら既に小さいサイズが売り切れていて、松本丸の内ホテルのお土産ショップで無事に購入できました。

※丸の内ホテル等、松本の建築を巡る記事『松本・建築巡りサイクリング【芸術祭に行ってきました】』を作成しています。

こちらは上土通り付近の「下町会館」。手前の黄色いのぼりは「マツモト建築芸術祭」

松本だるまの飴もあります

「松本だるま 黒豆きなこ飴」の箱
「松本だるま 黒豆きなこ飴」の箱。

しかし、珍しい存在で、個数も限られている松本だるまです。

昨年、その存在を知った我が家、購入しようとすると既に全てのダルマが売り切れで、代わりに「松本だるま 黒豆きなこ飴」をゲットしました。

この商品、箱が飾るのにちょうど良い大きさだし、中身の飴は黒豆(安曇野産)のきな粉を黒砂糖で包んだ香ばしい味で、クセになります。

この「松本だるま 黒豆きなこ飴」は、「手仕事商會すぐり」で販売されています(オンラインストアもあり)。

手仕事商會すぐり公式サイト

役目を終えるとダルマは三九郎(どんと焼き)へ

三九郎のやぐら
「どんと焼き」は松本では三九郎と呼ばれます。

最後にもう一つ、松本ならではの風習を。

お正月の注連飾りやダルマは、役目を終えると、三九郎というお祭りで燃やすという風習があります。

他の地域では「どんと焼き」と呼ばれるお祭りが、長野県の中信地方では三九郎と呼ばれているのです。

※以前に、注連飾りやどんと焼きの季節について書いた記事(『生活の中の藁』)を作っています。

藁

マツコが選ぶご当地民芸品・ベスト5に

松本だるまの目に「叶」を書き入れて完成!
「叶」を書き入れて完成!

ちなみに、この松本だるま、テレビ番組「マツコの知らない世界」でも紹介され「マツコが選ぶご当地民芸品」ベスト5に選ばれました(2018年)。

まとめ(今年の願いは?)

目を入れた松本だるまと、南天の実
目を入れた松本だるまと、南天の実。

たくさんあるダルマの中でも特徴的で、ほのぼのとしてインテリアにも馴染む(個人的な感想です)、松本だるま。

左目に「叶」の文字を入れるのも、「叶う」パワーが強くなりそうな気がします。

さてさて、今年はどんな願いを叶えましょうか?

就職、合格、昇進、恋愛、はたまた宝くじ。

我が家の場合はトトカルチョ(toto)が当たればいいな~、なんて願いもありますが、ひとまずは健康で無事に、平和に過ごせたらと思います。

皆様にとって新年が素晴らしい一年(願わくば大当たりの年)になりますよう、「叶」です!

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しょうじ(Shoji)
神戸出身、2016年に信州の山奥に移住。植物のある生活、自然の中での生活について、このブログ(サンブーカ)で記事を作っています。食や自転車、インテリアなど“イタリア的な山暮らし”の楽しさもテーマにしています。