ハエたたきが最終手段、自衛権の行使だとして、ハッカ油(ミントオイル)もまた、田舎暮らしの虫対策に必須のアイテムの一つでしょう。
ALESSI(アレッシィ)のハエたたきの記事でも書いたように、自然の中で生活していると、なるべく環境に優しいモノを使いたいわけで、ハッカ油は自然由来なので条件クリアです。
中でも「北見ハッカ通商」が我が家のお気に入り。
この記事では、ハッカ油と合わせて、ミントという植物についても書いてみます。
北見ハッカ通商のハッカ油、我が家の使い方
無水エタノール、精製水と混ぜて作るのが一般的なようですが、我が家は水だけというシンプルなレシピ。
実感として、蚊やハチ、アブ、ブヨ等に有効です。
黒スズメバチが壁に巣を作りかけていた事があって、そこにハッカ油スプレーをすると、ハチ達がビックリしたように逃げていきました。
よほど嫌いなのでしょう。
しかし考えてみると、ヒトがミントを食用にするのとは対照的です。
長い歴史によってミントは多品種な栽培植物に
ハッカ油とは、ハッカ草(ミント)を乾燥させて蒸留抽出した植物油です。
ハッカはミントの和名。
通常、ハッカ(もしくはミント)と言うとシソ科ハッカ属の植物の総称で(狭義にはニホンハッカを指します)、ペパーミント、スペアミント、アップルミント、ブラックミント、オレンジミント、など細かく分けると数百種類、かなり多品種な植物です。
古代ギリシャでも生薬として利用されていたようで、栽培植物としての長い歴史によって品種改良が進んだ結果です(変種ができやすいという特徴もあります)。
虫にとっての忌避物質を好むヒト
共通しているのは、害虫を避ける為に生成される忌避物質。
それがヒトにとっては清涼感のある芳香になります。
忌避(嫌う)するか、歓迎する(好む)か。
この違いは、長い時間の中で複雑に進化してきた結果です。
蚊やハチはミントを嫌いますが、アブラムシはミントの害虫です。
キャベツやワサビ、マスタード等のアブラナ科に特有の辛味成分も忌避物質ですが、モンシロチョウは体内に解毒する酵素を持つので、他の虫がキャベツに寄り付かない中、独り占めできます。
ヒトと虫、ミントの複雑な関係
植物と虫たちが複雑な共進化を遂げてきた中で、僕たちもまた、ミントを複雑に利用しています。
虫除けの他に、歯磨き粉、チューインガム、料理、お茶、モヒートなどなど。
そうかと思えば、繁殖力の強さから庭に増えすぎて苦労している例も多くあります。
人間の好みが複雑なのは、チョコミントアイスが嫌いな人もいる事でしょうか。
これを書いている瞬間も、妻が網戸にハッカ油スプレーを「シュッシュッシュッシュッ」。
「そんなにかけなくても…」と僕は思うのですが、「念には念を!」だそうで。
ミントと虫、ヒトの三角関係を冷静に見つめる僕に対して妻がイライラしたり。
そこには益虫なんてのもいるから更に複雑になります。
植物名 | ハッカ |
漢字名 | 薄荷 |
別名 | ※狭義にはニホンハッカ(日本ハッカ) |
学名 | Mentha arvensis L. |
英名 | Mint(ニホンハッカはJapanesemint) |
科名・属名 | シソ科ハッカ属 |
原産地 | 中国 |
花期 | 6~9月 |
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