ツルリンドウは森の中(林内)で見つけられる、赤い実が特徴的な植物です。
先日、実を食べてみたので、信州らしい秋の花・リンドウについても触れながら、記事にします。
ツルリンドウの実は食べられる?
我が家の敷地内(信州の山間部・カラマツ林に住んでいます)でツルリンドウの赤い実を見つけて、食べてみました。
味は?(ほんのり甘いが、種が多い)
味としては、ほんのり甘くて、リンゴやナシを柔らかくしたような食感です(味は薄いですが)。
しかし、種が多いです(上の写真の通り)。
食べられますが、普通は食べないでしょうね。。。
ツルリンドウという植物
ツルリンドウは「つる性のリンドウ」という名前の通りの植物です。
『日本の野草(山渓カラー名鑑)』には下記のように書いてあります。
山地の木陰に生える多年草。茎は細長く、地面や草木にからんで長さ40~80センチになる。
『日本の野草(山渓カラー名鑑)』(ツルリンドウ)
(中略)
果実は液果で、残存する花冠の上に突きだし紅紫色に熟す。花よりもむしろ実の方が目立つ。
似ている?似ていない?リンドウとツルリンドウ
リンドウというと、秋の山を代表する花です。
リンドウの青い花を見かけると「いよいよ花の季節も終わりだなぁ」と実感しますが、そんな(一般的に言う)リンドウは、日当たりの良い場所に見かける植物です。
ツルリンドウは「つる性」「木陰を好む」「実の方が目立つ」
それに対して、ツルリンドウは上記『日本の野草(山渓カラー名鑑)』の説明にもある通り、林内など、木陰のような場所に多い植物です。
つる性である事も大きく違い、そしてやはり実(果実)が全く違います(似ていない)。
リンドウとツルリンドウが似ているのは花だけ
つまり、リンドウとツルリンドウが似ているのは花だけ、という印象です。
ツルリンドウの実は液果ですが、リンドウの実は蒴果(さくか)なので、水分を含んでおらず、食べるような実ではありません。
ツルリンドウの赤い実を見ても、リンドウと同じような花を咲かせるとは想像がつきません。
※リンドウの実についてはまた別記事を作って紹介する予定です。
リンドウの味・信州の味
個人的な思い出として、子どもの頃「りんどうの里」というお菓子をちょくちょく買ってもらっていたのを覚えています(信州のお土産として)。
「雷鳥の里」とよく似たお菓子だったと記憶していますが、いずれにせよ、そんな経緯があるので僕にとってはリンドウは信州らしい花の一つです。
こうしてツルリンドウもまた記憶に加わり、何かの話しの種にはなるかなぁなんて思える、赤い実のレポートでした。
植物名 | ツルリンドウ |
漢字名 | 蔓竜胆 |
別名 | |
学名 | Tripterospermum japonicum |
英名 | なし |
科名・属名 | リンドウ科ツルリンドウ属 |
原産地 | 日本、朝鮮半島など |
花期 | 8~10月 |
コメントを残す