先日、産直市場でアーティチョークが販売されていて驚きました。
イタリアや欧米ではポピュラーな野菜ですが、日本ではまだまだ知られていない野菜だと思います。
そんなこんなで、アーティチョークという植物が出てくる本をいくつか紹介しながら、記事にしてみようと思います。
アーティチョークとは?(和名は朝鮮アザミ、イタリア語ではカルチョーフィ)
アーティチョークとは、キク科チョウセンアザミ属の多年草で、和名はチョウセン(朝鮮)アザミです。
イタリア語ではカルチョーフィ(単数形ではカルチョーフォ)。
我が家は3年前、イタリア旅行に行ったのですが、山積みのカルチョーフィの箱が印象に残っています。
アーティチョークの食用部分と種類
このアーティチョーク、食用にされるのは大きな蕾(つぼみ)の中にある萼(がく)と花托(かたく)の部分です。
各地方によって種類があり『イタリア野菜のABC』という本には、トゲの多いシチリアタイプ、大型のローマタイプ、トスカーナタイプ、等が掲載されています。
イタリアのものは全体がやわらかく、蕾の外側の部分を除くだけで、茎も内部の筋のない所を残せばかなりの部分が食べられる、とも書かれています。
アーティチョークを使う料理
『イタリア料理手帖』によると、アーティチョークの料理としてはサラダやオムレツ、スパゲッティの他、下記のような有名なメニューがあります。
●カルチョーフォ・アッラ・ロマーナ(ローマ風アーティチョーク)/
ニンニク、イタリアンパセリ、ミントと共に野菜のブロードとオリーブオイルで煮込んだ料理。
●カルチョーフォ・アッラ・ジュディーア(ユダヤ風アーティチョーク)/
マンモラ種のアーティチョークの外側の萼と先端を切り落とし、油で二度揚げして内側までかりかりにする、ローマの野菜料理。
※『完全版 イタリア料理手帖 知ればもっとおいしい!食通の常識』から
ちなみにこの『イタリア料理手帖』、kindle(キンドル)だと無料で読めます。
アーティチョークの学名「Cynara」は女神
ちなみに、アーティチョークの学名は「Cynara(キナーラ)」、ギリシャ神話の女神・キナラの化身とされます。
全能の神・ゼウスによって、アーティチョークに変えられてしまったそうで、そんな物語が『身近な野菜の奇妙な話』で紹介されています。
全能の神といえども、どうにもならぬことがある。女性である。ゼウスはキナラという少女(ニンフ説もある)に魅了され、神々の住まう山に迎え、女神にした。キナラは美しいだけでなく、非常な才智に恵まれていたようである。彼女の名を冠したアーティチョーク(学名Cynara)を育てるとよく分かる。すると、これまた伝説の通り、人々は彼女の気まぐれに悩まされる。
『身近な野菜の奇妙な話』(アーティチョークの仲間・美女とお酒とあなたの肝臓)より
後半では「シェフが惚れ込む“女神のハート”」として料理人にも愛される食材である事が書かれています。
いずれにせよ、巨大なアザミのような姿に、何か神々しい雰囲気を感じたのか、そんなネーミングにも納得な気もします。
アーティチョークのお酒「チナール」
それにしても、アーティチョークの(欧米での)人気ぶりを示すような商品はいろいろあるもので、アーティチョークのお酒「チナール」もその一つです。
今回、買って飲んでみたのですが、味としてはカンパリに似ています。
正直、アーティチョークの味がどれくらい影響しているのかあまりわかりませんでしたが(笑)、カンパリやサンブーカと同様、炭酸で割って飲むとイタリア的な夕べを楽しめると思います。
『世界の車窓から』にも登場するアーティチョーク畑
いつかまた、イタリアに行く時はいろんなアーティチョークの味を食べ比べてみるのも面白いよね、なんて話しながら、Amazonのプライムビデオを観ていたら『世界の車窓から』のイタリアの回で、広大なアーティチョーク畑の映像が。
ナポリを出発して、およそ1時間
『世界の車窓から』
列車が走るのは、サレルノです
雨の降る中、沿線ではアーティチョークを収穫していました
アーティチョークは、イタリアを代表する春野菜
つぼみの中にある芯を焼いたり、揚げたり
新鮮なものは生でも食べるそうです
石丸謙二郎さんのナレーションと、あのテーマソング。
ちょっとイタリアを旅したような気分になりますよね。
信州のノアザミから想像するイタリア
もうしばらくは、道端のノアザミを眺めたり、チナールを飲みながら、カルチョーフィが並ぶ姿を想像する日々が続きます。
植物名 | アーティチョーク |
漢字名 | 朝鮮薊(チョウセンアザミ) |
別名 | ※イタリア語ではカルチョーフィ(単数形ではカルチョーフォ) |
学名 | Cynara scolymus |
英名 | Artichoke※グローブ種としてはGlobe artichoke |
科名・属名 | キク科チョウセンアザミ属 |
原産地 | 地中海沿岸周辺 |
花期 | 6~9月 |
こんにちは、暑い日が続きますがお二人ともお変わりありませんか?
私もイタリアに行った時に道端にアーティチョークが山積みの景色にワクワクしました。
45年ほど前にお料理を習った時に初めて聞いてビックリ!食べてびっくり!でした。
当時は生はなく写真で見せてもらい缶詰が瓶詰めしかありませんでした。だから生のアーティチョークの山積みは嬉しかった♪
またお二人で食べ比べしながらイタリアの旅できるといいですね。
話は変わりますが、いただいたヤドリギ、頑張ってくれたのですがやっぱり枯れてしまいました。ごめんなさい。沢山楽しませていただかました、ありがとうございます。
村尾真理子様
こんにちは!ホントに暑い日が続いていますね!
アーティチョーク、イタリアでご覧になったのですね(^。^)
今でもアーティチョークは日本ではマイナーな存在ですよね。
はい!イタリア旅、また行けたらと思います(^。^)
そしてそしてヤドリギ、とても長持ちしたのですね!
1週間か、長くても1か月くらいしか持たない場合が多いと思うので、
ヤドリギも真理子さんのところに旅して、喜んでいたのではと思います!
ご報告、ありがとうございます(^。^)