ある日、ツルヤに買物に行ったら、知らない野菜が並んでいました。
名前はパドロン。
「本場スペインではビールのおつまみの定番です」と書いてあり、妻が「ムムムっ」と反応して、購入してきました。
今では我が家の定番になっているので、そんなパドロンについて記事にしてみます。
パドロンとは?スペインししとうとも呼ばれる、枝豆的存在
パドロンとは、「スペインししとう」とも呼ばれ、シシトウのようでもあり、ピーマンのようでもある、そんな野菜です。
名前は、スペイン・ガリシア州のパドロンという街の名前に由来するようで、スペインではどんな存在なのか?こちらのレタスクラブの記事が詳しく、面白いです。
食べ方(炒めるだけ)
食べ方は簡単で、炒めるだけです。
本来、素揚げするようですが、我が家は「炒めて塩」で美味しくいただいています。
味は?(確かにビールに合う)
味は、適度に苦みと甘みがあって、確かにビールに合う(枝豆&ビールのような)、そんな美味しさがあります。
妻は前述のレタスクラブ記事と同様「セルベッサ!」と叫びながら食べています。。。
夏だけではなく、冬も売っている
このパドロン、当初は夏だけのものかと思っていたら、12月の現在もツルヤの売場に並んでいて、冬も手に入るようです。
「辛くない」トウガラシの仲間の広がり@欧州
トウガラシに関しては以前『ニンニク・オイル・トウガラシ【唐辛子という植物の旅】』という記事を作っているのですが、パドロンのような「辛くない」トウガラシの旅もまた、面白いなぁと思います。
トウガラシという食材がヨーロッパで広まったのは、18世紀中頃、トウガラシの辛さが穏やかに改良されてからなんですよね。
『トウガラシ大全』という本から少し、引用します。
イタリアでは、慎重な品種改良で焼けるような辛さが取り除かれ、口当たりのいいピーマンが生み出されると、イタリア料理のペペロナータ、バスク料理のピペラード、プロバンス地方の郷土料理ラタトゥイユ、シチリア地方のカポナータなどには欠かせない食材として普及していった。
『トウガラシ大全:どこから来て、どう広まり、どこへ行くのか』
あまり辛い食文化が見られないヨーロッパですが、こうしてトウガラシが役割を変えて広まっていったのは面白いですよね。
ホップで有名な岩手県・遠野のパドロン
ちなみに、日本国内のパドロンは、岩手県・遠野が主な産地です。
ビールの原料であるホップの産地として有名な遠野ですが、2012年からパドロンの栽培も始まり(ビールのおつまみとして)、こうして信州のツルヤにも並ぶようになってきた、という流れのようです。
おうち時間から想像する、トウガラシの旅
思えば、我々夫婦がスペインを旅したのは3年前です。
あれから世界の状況は変わり、気軽に「ガリシアへ旅しよう」なんて事は難しくなりました。
しかしこうしてトウガラシの仲間の旅は続いていて、テーブルから想像する事はできます(ありがたい)。
「セルベッサ、ポルファボール!」と現地でビール(&パドロン)を注文する日を楽しみに。
それまで、遠野のパドロンにお世話になりましょう。
あなたの街のスーパーにパドロンは並んでいますか?
いろんな人に聞いてみたいです。
植物名 | パドロン※ピーマンと同種 |
漢字名 | – |
別名 | スペインししとう |
学名 | Capsicum annuum |
英名 | Padrón peppers |
科名・属名 | ナス科トウガラシ属 |
原産地 | 熱帯アメリカ |
花期 | 6~12月 |
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