プラタナス(スズカケノキ)の実【割ると綿毛になるイガイガの実】

綿毛がついた種子が詰まった、プラタナスの実
綿毛がついた種子が詰まった、プラタナスの実。

プラタナスは、各地で街路樹として植えられています。

壮大な樹形や、大きな葉が特徴ですが、冬の間に見られる、プラタナスの実もまた、なかなか面白い存在です。

今回は、そんな事を記事にします。

プラタナスの木の実は、イガイガの真ん丸

枝にぶら下がる、プラタナスの実
枝にぶら下がる、プラタナスの実。

プラタナスの木は、落葉している時期、たくさんの実がぶら下がっている様子が目につきます。

イガイガの真ん丸で、ぶら下がっている実を触ると固いものが多いですが、地面に落ちている実は案外と柔らかく、力を入れるとすぐに割れます。

実を拾ってきました

拾ってきたプラタナスの実
地面に落ちているプラタナスの実を拾ってきました。

そんなプラタナスの実を拾ってきました。

プラタナスの実を割ってみます

プラタナスの実を割ってみます
割ってみます。

プラタナスの実をつまんで、少し力を入れると、すぐに崩れます。

ホロホロと崩れる、綿毛の種子の集合果

すぐに崩れる、プラタナスの実
こうして、すぐに崩れます。

実を割ると、たくさんの綿毛がついた種子の集合体(集合果)である事がわかります。

「スズカケノキ」の名前の由来でもある、丸い実

たくさんの綿毛がびっしりと詰まってできている、プラタナスの実
たくさんの綿毛がびっしりと詰まってできている、プラタナスの実。

このイガイガの丸い実、プラタナスの和名「スズカケノキ」の名前の由来にもなっています。

山伏が山道を歩く時に身に着ける上着「篠懸(すずかけ)衣(い)」に、鈴玉のような装飾をつけていて、それをプラタナスの実に見立てた、というのがスズカケノキの名前の由来です。

※その辺りは、こちらの記事『「プラタナス」和名は「篠懸(スズカケ)」と表す』(タウンニュース)に詳しいです。

西洋文化・民主主義を象徴する木・プラタナス

『栽培植物の世界』
『栽培植物の世界』。※残念ながら現在は中古でしか手に入りません。

プラタナスの実の話しのついでに(?)、『栽培植物の世界』という本から、少し引用します。

ギリシア人、ローマ人もプラタナスを尊重しており、アテネのアカデミーでは、この木の陰でプラトンやアリストテレスが学を講じたのだといわれている。今のプラタナスという語は、旧ギリシア語から出た名で、ギリシア語のプラチズplatysには広いの意味があり、葉が広いことからおこったとされている。このように、プラタナスは西洋文化にとっては忘れることのできない樹木である。

『栽培植物の世界』「緑蔭樹」中尾佐助

この後、「民主主義は最初プラタナスの木陰で論説されたのだから、プラタナスは民主主義を象徴する木として適当だということにもなる」とも書かれています。

街路樹としてのプラタナス

プラタナスの種(綿毛)
プラタナスの種子。

以前の記事『プラタナスの並木(街路樹とヒトの関係)』でも書いたのですが、プラタナスは明治時代に日本に移入された外来種です。

新緑のプラタナスの並木、林試の森公園にて

世界各地で、街路樹として分布を広げてきたのはヒトの手によってであり、綿毛が飛んでいったわけではありません。

綿毛の種子の旅

たくさん実をつけたプラタナスの木
たくさん実をつけたプラタナスの木。

しかし、日本のプラタナスも皆、現在もこうして実をつけ、綿毛の種子を遠くへ飛ばそうとしています。

遠くギリシャやローマ時代まで想像させられるのは、イガイガの丸い実が目立つ、冬ならではかもしれません。

春になるとプラタナスは独特な花を咲かせるのですが、もうしばらく実の季節を楽しみましょうか。

西洋から東洋へ、そしてまた西洋へ飛ぶ、綿毛の旅です。

追記】この続きの記事『プラタナスの赤い花』を作成しました。

プラタナスの花(雌花)
植物名モミジバスズカケノキ※「プラタナス」はスズカケノキ科スズカケノキ属に属する植物の総称
漢字名紅葉葉篠懸の木
別名カエデバスズカケノキ
学名Platanus x acerifolia
英名London planetree
科名・属名スズカケノキ科スズカケノキ属
原産地※イギリスで作出された交配種
花期4~5月
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しょうじ(Shoji)
神戸出身、2016年に信州の山奥に移住。植物のある生活、自然の中での生活について、このブログ(サンブーカ)で記事を作っています。食や自転車、インテリアなど“イタリア的な山暮らし”の楽しさもテーマにしています。