信州は山が多いので、紅葉の時期は場所によってかなり違います。
北アルプスの標高3000m付近だと9月の上旬から紅葉が始まりますが、標高500mとかの麓だと見頃は11月上旬くらいが多いと思います。
紅葉・黄葉の信州サイクリング
今回の記事はその中間くらい、標高1000mから1500m付近くらいを10月下旬にサイクリングして見られる植物、という内容になります。
黄葉・紅葉する落葉高木
信州の山間部で最も目につく樹種としてはカラマツです。
広大なカラマツ林の黄葉は見事なのですが、10月下旬だと少し早くて、黄金色になるのは多くの地域で11月になってからです。
カツラの黄葉(その香り)
黄葉が早くから目立つのはカツラの木です(以前に『カツラの木と秋の香り』という記事を作っています)。
谷筋に多い木なので、川沿いの道路で見かける事が多いです。
路上に落ち葉がたくさん落ちていたら、その香りを嗅ぐのはこの時期ならではの楽しみです。
カツラの黄葉は、緑色の樹々の中にポツポツと黄色が混じる、というような見え方が多くて、その後に全体的に森が黄色くなってくると、その黄色はシラカバやミズナラ、トチノキ、ブナなどです。
ミズナラ、シラカバ、ブナ
標高1300~1500mだと、シラカバやミズナラの自生が多くて、林縁にはトチノキの大きな葉も目立ちます。
トチノキ
ナナカマド
もう少し標高が上がると、シラカバにダケカンバが混じるようになります。
落葉低木の葉と実
レンゲツツジ
乗鞍高原のような開けたところだと、レンゲツツジの紅葉も見られます。
赤くなる樹種というのは意外と少ないのですが、信州だと前述のナナカマドの紅葉も有名ですね。
低木だと、葉を間近に観察できるのも良いです。
そうそう、ダンコウバイも好きな樹種です。
ダンコウバイ
木の実も面白いです。
ズミの実と黄葉
ズミは別名コナシ(小梨)やコリンゴとも言い、食べてみると確かにナシのようでもあり、小さなリンゴのようでもあります。
ノイバラの実
キク科の綿毛
ススキ
この時期だと花はあまり見られませんが、キク科の綿毛がいろいろと見られます。
ススキはもちろん、アザミやゴマナの綿毛も目立ちます。
アザミ
ゴマナ
信州の黄葉の主役・カラマツはこれから
これから11月、12月にかけて、標高の高いところから低いところへと紅葉・黄葉が進みます。
カラマツ林の黄葉を経て、サイクリングのシーズンは終盤へ。
積雪の前に、落ち葉の上を走る感覚をしっかり味わおうと思います。
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