ハリーポッターやトイストーリーなど、欧米の映画には、ちょくちょくヤドリギが登場します。
「ヤドリギの下に立っている男女はキスをしていい」という風習が絡んでいるシーンが多いのですが、「何故ヤドリギ?」と感じる人も多いんじゃないだろうか、と思ったので、今回はそんなクリスマスのヤドリギについて、記事にします。
ヤドリギがハリーポッターやトイストーリーに出てくる意味
映画『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』では、ハリーが「ヤドリギがあるね」と言ってチョウ・チャンとキスをします。
『トイ・ストーリー』では、ボー・ピープが強引に(?)ウッディーにキスをします(その上には羊たちとヤドリギが)。
※『ハリー・ポッター』、『トイ・ストーリー』共にU-NEXTにて視聴できます(31日間無料・2022年4月現在)。ヤドリギの下ではキスしていいという、クリスマスの風習
何故、ヤドリギなのか。
その意味は「クリスマスには、ヤドリギの下に立っている男女はキスをしてもいい」という風習があるからです。
どんな経緯で生まれた風習なのか?
欧米では一般的な風習である「クリスマスのヤドリギ」は、いつ、どんな経緯で生まれたのでしょうか。
以前の記事『クリスマスのヤドリギやモミの木、6つの聖なる植物の旅』でも紹介した本から少し、引用します。
ありふれた挨拶代わりの抱擁に感情がこもってキスまでかわすようになったのは、十六世紀のことだった。
『クリスマス・ウォッチング』 (「なぜやどり木の下でキスをするのか?」)
(中略)
訪問者とキスをするたびに、やどり木の枝に緑の葉と混じってついている白い実をひとつずつ取り除き、白い実が全部なくなるともうキスはしない。
『クリスマス・ウォッチング』著者のデズモンド・モリスは、「ヤドリギの実を取り除く」理由について「不純な理由でキスをする者があとをたたなくなったための対抗措置だろう」とも述べています。
ちなみに、ここで出てくる「白い実」はセイヨウヤドリギの実の事で、日本のヤドリギの実は黄色です。※以前の記事『ヤドリギの花と実の季節』で書きました。
「スヌーピー(ピーナッツ)」での会話(クリスマスにはどこの家でもヤドリギを飾る)
ハリーポッターやトイストーリーでは、ヤドリギに関する会話が少ないので、その習慣について想像しにくいのですが、スヌーピー(『ピーナッツ』)に、とてもわかりいやすい会話があります。
セリフを一部、抜粋します。
ルーシー「どうしてここにはヤドリギがないのかしら? 普通クリスマスにはどこのお家でもヤドリギを飾るのに」
『PEANUTS』(スヌーピー)ショートアニメ「THAT DAY」から
このセリフは『THAT DAY(邦題:あの日がやってきた)』で、ルーシー(女の子)がシュローダー(男の子)にかけた言葉です。
ルーシーはシュローダーに熱烈なラブコールを送っているんですよね。
なので、ルーシーはシュローダーとキスする為にヤドリギを利用しようとした、というシーンです。
歌にも登場するヤドリギ
もう一つ、ヤドリギが登場する歌も紹介します。
『I Saw Mommy Kissing Santa Claus(邦題:ママがサンタにキスをした)』では、歌詞の最初の方にヤドリギが登場します。
I saw Mommy kissing Santa Claus
『I Saw Mommy Kissing Santa Claus』 の歌詞から
Underneath the mistletoe last night♪
※昨夜、ヤドリギの下でママがサンタクロースにキスしているのを見たよ♪
この曲、ジャクソン5もカバーしており、若かりし頃のマイケル・ジャクソンが歌っています。
ちなみにヤドリギは英語でmistletoe、発音としてはミスルトウ、もしくはミスルトゥ、あるいはミッスルトゥ、というような日本語では表記しにくい発音です。
まとめ(他にもたくさんある、映画や本に登場するヤドリギ)
ハリーポッター、トイストーリーに登場するヤドリギからスタートして、いくつかの作品を紹介しましたが、今回取り上げたのはほんの一部です。
今回、僕もこの記事を作るにあたりいろいろと調べましたが、ヤドリギに関連する映画や本はたくさんあります(日本語訳がない作品も多いです)。
また機会があれば、そんな作品たちもチェックしてみたいです。
ヤドリギが登場する映画や本、ご存じですか?
いろんな人に聞いてみたいです。
あなたにとって、素晴らしいクリスマスになりますよう!Happy Christmas to you!
植物名 | ヤドリギ※欧米でのヤドリギは「セイヨウ(オウシュウ)ヤドリギ」 |
漢字名 | 宿生木(西洋宿生木) |
別名 | ホヤ、ホヨ、トビヅタ |
学名 | Viscum album var. coloratum |
英名 | Mistletoe |
科名・属名 | ビャクダン科ヤドリギ属 |
原産地(分布) | 日本、朝鮮半島、中国など※セイヨウヤドリギは欧州、西南アジア |
花期 | 2~3月 |
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