中山道の難所の一つ、鳥居峠。
中山道ウォーキングの行程の中では険しそうなイメージもありますが、きちんと整備されていて、お手軽なハイキングコースとしてもオススメです。
この記事では、藪原駅から歩き始めて鳥居峠を越え、奈良井宿までのコースを季節の植物と共に紹介します。
鳥居峠ハイキング!藪原駅から奈良井宿までの中山道ウォーキング
中山道の街道ハイキングとしては妻籠宿と馬籠宿の間の「馬籠峠越え」コースが人気ですが、今回紹介する鳥居峠もオススメです。
このコースが便利なのは、スタート地点の藪原宿とゴール地点の奈良井宿が、それぞれJR藪原駅と奈良井駅に近い事。
往路は歩いて峠を超えて、復路は電車で戻るというアクセスの良さが魅力です。
それほど険しくない行程で、ウォーキングの人もよく見かけます。
今回の鳥居峠ハイキングは藪原駅からスタート
電車だと藪原駅から出発。
車だと、駅の近くにある、木祖村役場の駐車場(無料です)に車を駐車させてもらって、ハイキング開始です。
「笑ん館」で焼きたてパンを購入
歩きだしてすぐ、藪原宿の「笑ん館」でパンを買って、お昼ご飯の調達です。
既にこの辺りから眺める山々の黄葉も見事です。
「笑ん館」の隣にはトイレもあるので、ここで済ませておくのが良いでしょう(とてもキレイなトイレなので)。
「笑ん館」を出発してすぐ、「鳥居峠」の案内表示が出てきます。
線路のガードの下をくぐってから、左折します(右折すると藪原神社があるので、寄り道するのもアリ)。
30~40分くらいで山道の入口に着きます。
序盤はカラマツ林の中を進みます。
鳥居峠への登山道へ
この季節だと、カツラの木の葉の香りが漂ってきます。
昔は「中山道屈指の難所」などと呼ばれていたそうですが、現在はよく整備されて、とても歩きやすく、馬籠峠に比べると人が少なく、落ち着いた雰囲気のトレイルです。
丸山公園
途中の丸山公園付近は視界が開けて、眺望が良いです。
松尾芭蕉の句碑があったり、御嶽山の展望スポットがあります。
「鳥居峠の戦い」の古戦場
この辺りは、武田領へ侵攻してきた織田軍と武田軍の戦い、鳥居峠の戦いの舞台だそうです。
御嶽山が見えます
この日(11月上旬)の御嶽山は既に雪を被っています。
御嶽神社
江戸方面から来た旅人が初めて御嶽山を見て拝む場所に建てられたという御嶽神社。
鳥居峠の名前はここの鳥居が由来だそうです。
トチノキの巨木がある峠付近
御嶽神社を過ぎると、トチノキの巨木が並んでいて、その大きさに驚きます。
「子産みの栃」と名前が付けられている個体があって、説明によると、その樹皮を煎じて飲むと子宝に恵まれる、との言い伝えがあるそうです。
かつては救荒作物だったトチノキだからこそでしょうか。
いずれにせよ、こうした樹木とヒトとの関わりを聞くと穏やかな気持ちになります。
「峠の茶屋」を過ぎて下山
峠付近には「峠の茶屋」がありますが、茶屋というよりは休憩所です(トイレもありますが和式です)。
茶屋の横は展望が良く、奈良井宿の街をチラリと見てから、ここからは下山です。
奈良井に到着して宿場町を散策
山道を下りきると、もう奈良井宿です。
左手に鎮神社の巨大なスギが見えてきます。
(巨大過ぎて写真に上手く収められませんでした。。。)
鎮神社から向こう側からがいわゆる宿場町です。
奈良井駅の電車の時刻を事前に確認しておきつつ、美しい街並みをゆっくり散策しましょう。
カフェ深山(みやま)でコーヒータイム
この日の僕たちは、奈良井駅から徒歩5分のカフェ深山にてコーヒーとケーキをいただきました。
これにて、今回のハイキングは終了ですが、カラマツやトチノキの新緑の季節も良いだろうし、是非是非また歩きたいコースです!
●御嶽山の眺望もオススメ
●植物や自然のみならず、歴史を感じられる街道
●帰りの電車の時刻は要事前確認
●カラマツやトチノキの新緑の季節も良さそう
●藪原宿を出発、奈良井宿までのハイキング(距離は約6km)
●ハイキングの時間は約3時間
●10月下旬~11月上旬、紅葉を満喫するコース
●スタートもゴールもJRの駅に近くてアクセス良好
●馬籠峠に比べると人も少なく落ち着いた雰囲気