セツブンソウは、山間部に春を告げる花の一つです。
まだ他の草花が目立たない早春、小さな白い花を咲かせます。
小さいながら鮮やかな色合いの花で、じっくり観察したくなるセツブンソウ。
見学しやすい自生地、(長野県の)辰野町・上島に行ってきたので、今回はそんな事を記事にします。
セツブンソウとは
セツブンソウは漢字で「節分草」と書きます。
節分の頃に花が咲く、というのが名前の由来で、フクジュソウやフキノトウ等と同じく、春の訪れを告げる植物の一つです。
スプリングエフェメラル(春の妖精)の一つ
セツブンソウは早春に花を咲かせ、初夏には地上部が枯れます。
そんな、スプリングエフェメラル(春の妖精)と呼ばれる花の一つでもあります。
花の見頃
「節分の頃に開花」とは言え、セツブンソウの見頃は3月、という場合が多いです(特に山間部)。
セツブンソウの花言葉
セツブンソウの花言葉は、「微笑み」「光輝」の他、「人間嫌い」というのもあるようです。
セツブンソウは環境省によって準絶滅危惧種に指定されていますが、「人間嫌い」はヒトの手による環境の変化(開発)、乱獲などへの気持ちの現れでしょうか。
セツブンソウの自生地は小鹿野町が有名
そんな希少種でもあるセツブンソウ。
自生地は埼玉県の小鹿野町(おがのまち)が有名で、5,000㎡という規模で日本一だそうです。
他、栃木県の「四季の森星野」、広島県の庄原市総領町、なども有名です。
長野県のセツブンソウ自生地、辰野町・上島へ
そして、信州(長野県)では、辰野町・上島というエリアに、自生地があります。
という訳で行ってきました。
駐車場は「がおん伝承館」を利用
車で辰野町・上島に到着すると、「がおん伝承館」が駐車場として使えます(無料)。
この日は3月上旬の日曜日でしたが、10台くらいの車がとまっていて、まだ台数には余裕がありました。
「セツブンソウ自生地案内地図」も
「セツブンソウ自生地案内地図」が設置してあります。
4か所くらいに分かれて、セツブンソウ自生地があり、「順路」の案内に従って歩いていきます。
セツブンソウ、発見!
がおん伝承館・駐車場から徒歩3分くらいで最初のセツブンソウ自生地に到着です。
セツブンソウは山地の木陰などに群生する、とされますが辰野町の群生地も、確かに半日陰が多いです。
サイズは小さいけれどよく見ると派手な色合い
セツブンソウの花は、白色で2㎝くらい。
花びらに見えるのは萼片(がくへん)で、花弁は退化して目立たず、黄色の蜜線になっています。
葯が淡紫色で、その「黄色×紫色」が鮮やかです。
一斉に太陽の方向へ向いている様子が愛らしい
そんな小さな花が一斉に太陽の方向を向いているのを見ると、手前からも、そして逆光気味に後ろからも撮りたくなります。
ポカポカした陽気の中、一緒に春の到来を喜べたのは、良い時間でした。
セツブンソウと、春の花の季節
セツブンソウが咲く頃、信州の山間部は雪が残り、まだ花は少ないですが、かえってそのありがたみを感じます。
そこに居合わせるヒト達はセツブンソウを見る為に、撮る為に訪れ、踏み荒らさないように気を付けて歩きます(自生地を守ってくれている方達に感謝しながら)。
「人間嫌い」とは言え、ヒトを旅させるセツブンソウ、春の花の季節です。
植物名 | セツブンソウ |
漢字名 | 節分草 |
別名 | – |
学名 | Eranthis pinnatifida |
英名 | なし※ヨーロッパ原産のキバナセツブンソウはWinter aconite |
科名・属名 | キンポウゲ科セツブンソウ属 |
原産地 | 日本 |
花期 | 2~3月 |
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