食前酒(アペリティーヴォ)に比べると、どちらかと言うとマイナーなイタリアの食後酒(ディジェスティーヴォ)の世界。
グラッパやリモンチェッロが銘柄としては有名ですが他にも、食後酒として楽しまれる銘柄がたくさんあり、サンブーカもその一つです。
この記事では、サンブーカを軸に、イタリアの食後酒という文化や、地方色の表れでもあるリキュールについて書きます。
サンブーカ=甘くて苦い、食後の楽しみ
サンブーカとは、食後酒として飲まれる事が多いリキュールです。
そもそも、日本では「食後酒」という風習があまり馴染みがないですね。
食前酒として梅酒を飲んだりするのに比べると随分マイナーです。
しかし、食後酒(ディジェスティーヴォ)の多彩な世界は、知ってしまうとなかなか面白いものがあります。
エスプレッソにリキュールを加える「カフェ・コレット」
例えば「カフェ・コレット」という飲み方。
エスプレッソにリキュールを注ぐとカフェ・コレットという飲み方(メニュー)になります。
リキュールの種類は何でもOKで、好みで選びます。
食後の締め、というと日本では「デザート&コーヒー」だったりしますが、そんな甘さと苦さの組み合わせ=甘苦を、カフェ・コレットでは1つのカップ(グラス)で完結できて、お手軽にその日の気分で選べるのです。
ワインの後のスムーズな締め(イタリアン・リキュールの世界)
サンブーカだけではなく、イタリアのリキュールの多くが、そのまま飲むと甘すぎると感じますが、エスプレッソにリキュールを注ぐと、コーヒーの苦さと組み合わさり、絶妙な甘苦になります。
ワインを飲んだ後、食事がまだ続いているような、スムーズな締め。
これが「デザート&コーヒー」だと、唐突に宴が終わってしまうような気がしないでもない(単純にお酒が好きという事はありますが・・・)。
「カフェ・アマレット」もオススメ
カフェ・コレットに加えるリキュールは、サンブーカの他に、僕のお気に入りはアマレット。
アーモンドのような香りで、コーヒー味を華やかにしてくれます。
もちろん、エスプレッソに砂糖も良いし、牛乳を加えたり、食事やデザートとの組み合わせによって、いろいろと飲み方を選ぶのも食後の楽しみです。
青い炎も楽しむ「サンブーカ・コン・モスカ」
サンブーカの変わった飲み方としては、サンブーカ・コン・モスカ。
イタリア語で「ハエが付いたサンブーカ」という意味のカクテルで、作り方は、グラスに注いだサンブーカにコーヒー豆を浮かべ、ライターで火をつけて、しばらく炎を立てた後(10~20秒くらい)、消化すれば完成。
これも、コーヒー豆の香ばしさがサンブーカの甘さによって引き立てられます。
青い炎というイベントも楽しいです。
※詳しくは『サンブーカ・コン・モスカ【コーヒー豆と炎のカクテル】』をご覧ください。
食へのこだわりが創る地方色
サンブーカやアマレット、グラッパ、リモンチェッロなどなど、イタリアには各地方に日本の地酒のように様々なリキュールがありますが、食べる事を始まりから終わりまで、貪欲に楽しむイタリア(僕にはそのように見えます)のスタンスは、田舎暮らしには必須だな、と感じたりします。
サンブーカは、アニスシード(西洋ウイキョウ)やエルダーフラワー(西洋ニワトコ)などのハーブが原料ですが(銘柄によって違います)、リキュールもワインも突き詰めると、それぞれの植物や土壌の個性を味わうという事になり、地方色というのは、その結果なのだろうとも思うからです。
日本の田舎ならではの甘苦も、このブログで記事にしていけたらと思います。
※食前酒(アペリティーヴォ)としてのサンブーカや、サンブーカを使ったお菓子など、サンブーカのより詳しい情報については『サンブーカ(イタリアのリキュール)まとめ』をご覧ください。
御免ください!センスある楽しみ方ですね~✨お酒が得意でない私も生意気にちょっと試してみたくなります…笑
>tokikoさん
コメントありがとうございます!
ぜひぜひ試してみてください(^。^)
モミジアオイの写真、素敵でしたね!