マイヅルソウの実と花

マイヅルソウの実
マイヅルソウの実。

夏の初め、白い花を咲かせるマイヅルソウは、冬の赤い実も印象的な植物です。

この記事ではマイヅルソウについて、四季の写真と共に、名前の由来や分布等、特徴を簡単に紹介します。

マイヅルソウの赤い実

マイヅルソウの実(でき初め)
マイヅルソウの実。でき初めは模様があります。

マイヅルソウの実が熟すのは秋です。

最初はマーブル柄のような“まだら”模様があって、徐々に透き通ったルビーのような赤色になります。

ベリー類の果実のようにも見え、食べてみるとなかなか美味しいです。

熟す前だと苦味を感じますが、完全に熟すと甘酸っぱい味になります。

ただ、あまりにも小さいので収穫して食べるようなものではないですね。

花は5~7月

マイヅルソウの花
マイヅルソウの花。

花期は5~7月。

小さい花ですが、群生している事が多い植物なので、とても目立ちます。

秋から冬の赤い実の季節からは想像がつかない姿でもあります。

名前の由来は葉の形

マイヅルソウの葉
マイヅルソウの葉。

漢字では「舞鶴草」。

葉のつき方が鶴の舞を連想させるというのが名前の由来です。

確かに、葉も美しい植物です。

実や花がなくてもすぐにわかるし、形態を上手く捉えたネーミングです。

群生地が各地に

マイヅルソウの群生
マイヅルソウの群生。

低山帯から亜高山帯の林内に群生する事が多いです。

登山道の脇にもよく見られ、信州では上高地にも群生地があります。

ちなみに、ヒメマイヅルソウという、マイヅルソウとよく似た(ほとんど同じ)植物もいて、北海道と中部地方以北の亜高山帯に生えます。

分布は全国、アジア、北米にも

マイヅルソウの葉(下から)
マイヅルソウの葉を下から撮ってみました。

マイヅルソウは日本国外にも、朝鮮半島や中国、北米にも分布しています。

英語では「False Lily of the Valley」。

現在はキジカクシ科に分類されているマイヅルソウですが(APG体系)、以前はユリ科でした。

英語名に「Lily=ユリ」が含まれているのは、共通する花の見方も感じられますね。

日本の舞鶴草というネーミングの方が個人的には好きですが、Instagramで海外のマイヅルソウの写真を見ると、遠くへ旅したような気分にさせられます。

同じ時期の花

チゴユリの花
チゴユリの花。マイヅルソウと同じ時期、同じ場所によく見られます。

マイヅルソウの花の頃、同じ場所にはチゴユリやアマドコロ(こちらもキジカクシ科です)などが咲いているのをよく見かけます。

チゴユリもアマドコロも、冬に見つけると「何の実だろう?」と気になる植物です。

チゴユリの実

マイヅルソウの四季

マイヅルソウの実(冬)
マイヅルソウの実。雪の季節にも実が残っています。

そんな中、食べてみたくなるような、特に美味しそうな実がなるのはマイヅルソウだと思います。

雪が降り始める季節、鮮やかな赤い実はささやかなプレゼントのようにも感じます。

山暮らしの厳しい冬は、いろんな花の見方をさせてくれます。

植物名マイヅルソウ
漢字名舞鶴草
別名 
学名Maianthemum dilatatum
英名False lily of the valley
科名・属名キジカクシ科マイヅルソウ属
原産地日本、東北アジア、北米など
花期5~7月
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2件のコメント

いつも綺麗な写真をありがとうございます。

マイヅルソウは上高地を訪れた時にその存在を知り、好きになった植物です。
しかし、その実は見たことがありませんでした。
とても可愛らしい実をつけるのですね。ますますマイヅルソウが好きになりました。

下から撮影されたという葉っぱの写真、自分の体が小さくなったような不思議な感覚を楽しみました。

これからも素敵なご投稿を楽しみにしています。

フローレンス様
コメントありがとうございます!
マイヅルソウの葉は一面に広がって、高さが揃っているのでテーブルのようにも見えます(^。^)
虫から見たら、緑の天井が続くように見えるだろう、と思って撮影しました。
今後ともよろしくお願いします。

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しょうじ(Shoji)
神戸出身、2016年に信州の山奥に移住。植物のある生活、自然の中での生活について、このブログ(サンブーカ)で記事を作っています。食や自転車、インテリアなど“イタリア的な山暮らし”の楽しさもテーマにしています。