『プラタナスの木』(小4国語の教科書)感想文

光村図書の小学校4年生の国語の教科書(『プラタナスの木』収録)
小学4年生の国語の教科書(光村図書)。『プラタナスの木』が収録されています。

『プラタナスの木』は小学校4年生の国語の教科書に掲載されている物語です。

知らない人のために先に簡単にあらすじを紹介して、その後に僕の感想文を書きます。

小学校4年生の子ども達か、そのお父さんやお母さん、もしくは先生たちの参考になれば(指導案の材料?)と思います。

『プラタナスの木』(小学校の教科書)のあらすじ

『プラタナスの木』のページ
『プラタナスの木』は小学校4年生の国語の単元の一つです。
しょうじ

まずは「あらすじ」です。
(知っている人は読み飛ばしてください)

主人公は小学生のマーちん。

友達と集まってサッカーをする公園には大きなプラタナスの木がありました。

その公園で、マーちん達は一人のおじいさんと仲良くなります。

おじいさんは樹木の事にとても詳しい人でした。

夏休みになり、マーちん達はそれぞれ帰省したり旅行に出たり、地元を離れます。

夏休みが明けると、公園のプラタナスの木がなくなっていました。

台風のせいで倒れかかって、危険なので切られたのです。

プラタナスの木がなくなると、おじいさんも現れなくなりました。

『プラタナスの木』(椎名誠 作/中島梨絵 絵)※あらすじ

『プラタナスの木』(大人の)感想文

しょうじ

ここから僕の感想文です。

おじいさんは誰に対しても平等だ。
人だけでなく、植物に対しても。

帰省するマーちんに、おじいさんは言う。
「お父さんのふるさとには、木がいっぱいあるだろう。みんなによろしく」。

おじいさんにとって、森の樹々は仲間なのだ。

プラタナスの木は、公園や街路樹に多い木だ。

明治時代に日本に移入された樹木なので、昔からの日本の山や森にプラタナスは生えていない。

おじいさんにとって日本の田舎の森の樹々が「みんな」だとしたら、世界中の木が皆、仲間なのだろう。

こんな場面もあった。
マーちん達がサッカーをしていて、ボールがおじいさんのところに転がると、おじいさんはいつもボールを大切そうにつかんでじっとしていて、こう言う。
「こうしていないと、どっちかが有利になってしまうかもしれないからね」。

マーちん達にも平等でありたいのだ。

マーちん達は、プラタナスの切り株から芽が出て、おじいさんにまた会えるよう願っている。

切られた枝や葉の代わりになって手を広げたのは、もしかしたら木の根が水分や養分を送れなくて困っている、という気持ちがあるのかもしれない。

もしくは、なくなってしまった枝や葉の代わりになって、光合成(こうごうせい)をしてあげたい、という事かもしれない。

いずれにせよ、おじいさんの樹々に対する姿勢(しせい)はマーちん達に伝わったと言えるのではないだろうか。

もし、世界中のプラタナスの公園や並木でこうした伝播(でんぱ)があれば、人も樹々も皆、仲間になる事ができそうだ。

平等に接すれば仲間になれるのか、仲間だから平等に接しようするのか。

どちらにしても、平等という姿勢は大切にしていきたいと思う。

何故こんな記事を作ったのか

剪定(せんてい)されて、可哀想な姿のプラタナスの木が多いから

強剪定されたプラタナスの木
強剪定されたプラタナスの木。

僕が何故、小学校の教科書の単元の感想文を書いたのか。

たまたま内容を知って、自分が以前に書いた記事『プラタナスの並木』を思い出したのです。

新緑のプラタナスの並木、林試の森公園にて

今回も少し書いたように、プラタナスは明治時代に日本に移入された樹木です。

日本で見かけるプラタナスは全てヒトによって植えられたものです。

しかし、酷く剪定された姿をよく見かけます。

『プラタナスの木』のプラタナスは台風で倒れかけて切られましたが、台風がなくても、電線にかかってしまうとか、邪魔だという理由で枝を切られるプラタナス(街路樹)が多いのです。

いろんな事情があるのだろうし、全てを否定する事はできませんが、少なくとも僕は強剪定された木を見るたびに悲しくなるし、そうだからこそ、伸び伸びと育った樹々を見ていると気持ちが良いです。

感想文、もしくは指導案の参考に?

台風が去った次の日
台風が去った次の日、森の樹々を見上げるマーちん。

僕が小学生の頃はYouTubeはもちろん、Googleやパソコンすらありませんでした。

今の子ども達は、感想文を書く時にGoogle検索したりするのかな? 

そんな時、こんな記事があっても良いんじゃないか?

そう思いました。

もしくは、先生達がこの記事を読んでくれて、指導案の材料の一つにしてくれたら、と。

都市部に多いプラタナス(東京には「プラタナス公園」も)

新緑のプラタナスの並木、林試の森公園にて
目黒、林試の森公園では3種類のプラタナス(スズカケノキ、アメリカスズカケノキ、モミジバスズカケノキ)を見比べる事ができます。

東京には大きなプラタナスを見られる公園がたくさんあります。

新宿御苑とか目黒の林試の森公園、小石川植物園とか。

港区に「プラタナス公園」という公園もあります。

子どもの頃に好きな事

プラタナスの切り株の上に立つマーちん達
プラタナスの切り株の上に立つマーちん達。

こうして書いていると、また東京に行きたいなあと思います(僕の家は山の中なのでプラタナスの木はないのです)。

そして写真を撮影して、文章にするのは僕の楽しみの一つです。

そんな風に過ごしているのは、小学生の頃の自分と繋がっていると感じています。

きっと皆、小学生の頃に好きな事は、大人になってからもずっと好きなんだと思います。

このブログは植物をテーマにしているので、おじいさんのように木の事はなんでも知っている、そうなれたら良いなと思います。

目指すは「みんなによろしく」でしょうか。

しょうじ

最後まで読んでもらってありがとうございました!

植物名モミジバスズカケノキ※「プラタナス」はスズカケノキ科スズカケノキ属に属する植物の総称
漢字名紅葉葉篠懸の木
別名カエデバスズカケノキ
学名Platanus x acerifolia
英名London planetree
科名・属名スズカケノキ科スズカケノキ属
原産地※イギリスで作出された交配種
花期4~5月

※同じ教科書に載っている『初雪のふる日』の記事も作りました。

『初雪のふる日』(小学4年の国語の教科書)
広告
広告

2件のコメント

プラタナス…という響きが心地良くて。本当は良く知らなかったので検索したら、この記事に出会いました。とても素敵な優しい木!
ありがとうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
しょうじ(Shoji)
神戸出身、2016年に信州の山奥に移住。植物のある生活、自然の中での生活について、このブログ(サンブーカ)で記事を作っています。食や自転車、インテリアなど“イタリア的な山暮らし”の楽しさもテーマにしています。