ヒカゲノカズラの注連飾り

ヒカゲノカズラの注連飾り
ヒカゲノカズラの注連飾り。他に、サルオガセとノイバラの赤い実、カラマツの松ぼっくりを使っています。

今年の注連飾りは、ヒカゲノカズラを主役にして作ってみました。ヒカゲノカズラは、カラマツ林の中にある我が家の周りにはたくさん自生していて身近な植物です。

コケのようにも、スギのようにも見えるヒカゲノカズラ

注連飾りのヒカゲノカズラ
ヒカゲノカズラはスギの葉にも似ています。

地面を這うように広がるツル性の植物、ヒカゲノカズラ。その容姿はコケのようでもあり、スギの子供のようにも見えます。不思議な雰囲気を持つヒカゲノカズラは、シダの仲間です。

カラマツの根本のヒカゲノカズラ
蔓性ですが木の上に伸びる事はなく、地表付近を横に横にと広がります。
雪を被ったヒカゲノカズラ
地上を這いながら、枝の一部が直立します。

シダ、コケ、地衣類という大きな分類

植物の分類というのはいろんな分け方がありますが、植物図鑑を開くと(今回は『日本の高山植物』)、被子植物から始まって(全体の8割くらいが被子植物についてのページ)、裸子植物(ヒノキやマツ)、そしてシダ、コケ、地位植物、と大きく分類されています。

『日本の高山植物』の目次
『日本の高山植物』の目次。被子植物、裸子植物の後、しだ植物、こけ植物、地衣植物、とあります。

ヒカゲノカズラが含まれている「シダ」について『日本の高山植物』から少し引用します。

多様なシダ植物
シダ植物は、ワラビやゼンマイなどのようなシダ類のほか、いわゆるシダらしくないヒカゲノカズラ類、トクサ類、マツバラン類の4群に分けられている。
(中略)
古生代から中生代に繁茂していた大型のシダは、主にヒカゲノカズラ類やトクサ類で、現生のものはこれらの生き残りが変化したものと考えられている。
『日本の高山植物』(山渓カラー名鑑)

ヒカゲノカズラは蔓性で横に伸びている事からスギではないとわかるし、ところどころに根が生えているのでコケではない事もわかります。しかし、シダの仲間と言われてもピンと来ないのは、シダ植物の多様性なのですね。

ヒカゲノカズラの根
ヒカゲノカズラには根があります。
雪の中のスギゴケ
ちなみに、こちらはスギゴケ(丸い葉はベニバナイチヤクソウ)。

地衣類・サルオガセ

カラマツの樹皮に付いたサルオガセ
カラマツの樹皮に付いたサルオガセ。地衣類に属します。

地衣類もまた、植物図鑑での分類では大きな項目です。菌類と藻類が共生関係を結んでできた複合体で、こちらも不思議な雰囲気を持った生物です。樹木に寄生しているように見えますがそうではなく、空気中の水蒸気を吸って生きていて、空気が澄んでいないと育たないとされます。

今回の注連飾りで使ったサルオガセは、薄い緑色が良いアクセントになってくれました。

注連飾りに使ったサルオガセ
注連飾りに使ったサルオガセ。

カラマツ林の恵みで仕上げる注連飾り

仕上げに、ノイバラの赤い実とカラマツの松ぼっくりを。

ノイバラの赤い実
ノイバラの実。色が少ない季節の赤色は花よりも存在感がある気がします。
カラマツの球果(松かさ、松ぼっくり)
カラマツの球果(松かさ、松ぼっくり)。

大晦日の夜、カラマツ林はよく晴れて、星がきれいに見えていました。

カラマツ林と星空
カラマツが落葉する冬は、見える星の数が増えます。

カラマツ林からたくさんの恵みを受けて次の一年を想う、山暮らしの年末年始です。

植物名 ヒカゲノカズラ
漢字名 日陰の蔓
別名 カミダスキ、キツネノタスキ
学名 Lycopodium clavatum
英名 Common club moss
科名・属名 ヒカゲノカズラ科ヒカゲノカズラ属
原産地 日本、北半球の高山
花期 ※花を作らない

※以前に『カラマツ林の四季と未来』という記事を作っています。

カラマツの芽吹き

カラマツ林の四季と未来

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ABOUT US

神戸出身、2016年から信州在住。植物のある生活、自然の中での生活について、このブログ(サンブーカ)で記事を作っています。食や自転車、インテリアなど“イタリア的な山暮らし”の楽しさもテーマにしています。2019年~イタリア・トリノの自転車ブランド・3Tアンバサダー。