信州・上高地は、植物散策にも最高な場所です。
景色が良くて、遊歩道が整備されていて歩きやすく(原始的な自然の中にもかかわらず)、安心して散策できます。
しかも、花や自然のガイドブックが何冊も出版されていて、植物の名前を調べやすいです(『上高地の本、オススメ3冊と3つの出版社』)。
上高地ハイキングで春から初夏の植物を散策
ニリンソウの季節
今回は春から初夏にかけて、5月中旬(ゴールデンウィーク後)~6月上旬に上高地で見られる植物についてです。
●5月中旬~6月上旬(春~初夏)の上高地
●ニリンソウが目立つ時期
●歩く距離は約12~13㎞(滞在時間約4~5時間)
●カッパ・グルメも堪能
上高地バスターミナルからスタート
河童焼を買ってから河童橋へ
今回の散策は、バス(沢渡からのバス)で上高地バスターミナルまで行き、まずは名物の「河童焼」を買ってからスタートです。
河童焼は1個200円、味は「あずきあん」「カスタード」「あずきあん&クリームチーズ」の3種類です。
河童橋の上で記念撮影したら、植物散策開始です。
ズミの花
河童橋周辺では、ズミの花が満開です。
ズミにはコナシ、コリンゴという別名もあり、秋には赤い果実をつけて、確かにリンゴのような味がします。
梓川左岸を明神池方面へ(梓川上流へ)。
ニリンソウ
歩きだすと、ニリンソウの群生があちこちに。
以下、河童橋と明神池の間(左岸)で撮影した植物写真をいくつか。
ズダヤクシュ
ズダヤクシュは、長野県の方言で喘息(ぜんそく)の事をズダと言い、その薬になるという名前だそうです。
コミヤマカタバミ
コミヤカタバミは、ミヤマカタバミよりも花や葉が小さい、という意味の名前です。
また、ハート形の葉は角が丸いです(ミヤマカタバミは角ばっています)。
イヌドウナ
イヌドウナはヨブスマソウの変種で、信州や東北で食用にされてきた山菜です(ヨブスマソウは北海道に多いようです)。
キク科コウモリソウ属の植物で、三角形の葉がコウモリのようにも見えますね。
クルマバツクバネソウ
「ツクバネ」はツクバネソウからで、羽根つき、いう意味です。
ラショウモンカズラ
漢字では「羅生門蔓」、名前の由来については花期終盤の姿かな?と思っていて、そんな記事も作っています。
ヒロハカツラの花
カツラの花は葉の展開前ですが、ヒロハカツラは葉と花が同時です。
サンカヨウ
サンカヨウは、雨に濡れると透明になる花(普段は白)が有名です。
夏には黒紫色の実をつけます。
明神橋
橋を渡って、梓川の反対側(右岸)へ。
明神池
折り返し地点、明神池へ到着です。
穂高神社奥宮で拝観料(1人300円)納めて明神池を散策します。
切り立つ山と新緑、透き通るような水。。。
静かです。
湖面をマガモが泳いでいて、波紋がゆっくりと広がる、その音も聞こえてきそうな、それくらい静かです。
イワカガミ
水中にはイチョウバイカモという水草、池のすぐそばではイワカガミの花を見かけました。
イワカガミは、湿り気の多い岩場や、高山の草地などに生育します。
葉がピカピカと光沢がある事から、漢字は岩鏡。
ちなみに、梓川の水中には水草などがほとんど見られませんが、これは渇水期と増水期の水量が大きく、流量が安定していないのが理由です。
対して、支流や明神池では安定しているので、こうして水中植物が豊かです。
嘉門次小屋
焼きたての「岩魚の塩焼き」を
明神池でしばし植物観察した後は、嘉門次小屋でイワナの塩焼きを食べます。
奥の囲炉裏で炭火で焼かれたイワナの塩焼き、絶品です!
梓川右岸を河童橋方面へ(梓川下流へ)
ヤナギの柳絮
初夏から夏にかけて、上高地ではたくさんの綿毛が飛んでいます。
これは柳絮(りゅうじょ)という、ヤナギの種子です。
上高地と言えばケショウヤナギが有名ですが、この時期に見られるのはエゾヤナギの柳絮。
エゾヤナギから始まり、夏にかけて、たくさんの種類のヤナギが綿毛を飛ばします。
右岸の遊歩道は、湿原(岳沢口湿原)や木道を歩いたり、左岸とはまた違った風景、植生が楽しめます。
ハルニレの新緑
ハルニレの新緑も、この時期ならではですね。
植栽で見かける事が多いハルニレですが、ここまで広大な森はなかなかないです。
河童橋まで戻って、そのまま大正池方面へ
時間がない場合、河童橋まで戻って、そのままバスに乗って帰路につくのも良いと思います(ここまで8~9km、2時間半~3時間くらい)。
ウリハダカエデの花
ウリハダカエデは、葉の展開と同時に、細長い総状花序を咲かせます。
淡緑色の小さな花です。
カエデの仲間は、紅葉や黄葉が人気ですが、春の花もシャッターチャンスです。
今回はそのまま右岸を進んで、大正池まで向かいます。
ルミエスタホテル(六百山と霞沢岳を眺める)
河童橋から1.5kmくらい歩くと、上高地ルミエスタホテルに着きます。
ここに立ち寄ったのは、妻のお気に入りの「かっぱムース」が目的です。
かっぱのムース
前回は、緑のを食べたのですが、他にも種類があるということで、訪問してみると、、、
この他にも、季節限定で黄色のかっぱムース(マンゴー)や、雷鳥が登場するようです。また再訪せなばなりません。
ちなみに、「河童のひるめし」という、お弁当もあるのですが、今回訪問時(14時前)には既に売り切れていました。
次回はコースを変更して、再チャレンジですね。
大正池に到着、バスで帰路
田代湿原を観察したら、いよいよ大正池です。
記念撮影して、今回の植物散策は終了です。
ここからバスに乗って帰路につきます。
今回は、大正池のバス停から沢渡行きのバスに乗りましたが、ハイシーズンになると、大正池からは乗れない事もあるので、要注意です(バスターミナルから乗車するのが無難)。
上高地へのアクセスや天候、服装について
上高地へのアクセスや天候、服装などの基本的な情報については上高地公式サイトにてご確認ください。
冒頭にも書いたように、上高地については今後も、何回も記事にしていこうと思います。
次回は、往路のバスを大正池で下車、ルミエスタホテルで「河童のひるめし」弁当を買って、明神池に向かう、というコースも良いな、と思っています。
「その場合、かっぱのムースはどうする!?」という妻の心配も考慮しつつ、計画を立てようと思います。
●何度でも散策したい上高地の貴重な植生
●新緑はこの時期が最も鮮やか
●帰りのバスはバスターミナルから乗車がオススメ
●次回は「河童のひるめし」弁当を購入!
※この続きの記事、『上高地ハイキング【秋の植物散策】』を作成しました。
上高地銀婚式の記念に行きました
もう一度と思いながら15年が過ぎ元気なうちに絶対行こうと決めました
コロナの動向見ながらですが
カッパグルメにも激しく惹かれました
かつらの葉っぱ楽しみにしてます
しまりす様
コメントありがとうございます!
銀婚式に上高地とは素晴らしいですね!
ぜひぜひカッパグルメも、体験してください(^。^)
カツラの葉、気に入っていただけたらと思います!